• 25年経っても変わらないチームワーク!『ウルトラマンダイナ』スーパーGUTSキャストスペシャル座談会
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2022.09.06

25年経っても変わらないチームワーク!『ウルトラマンダイナ』スーパーGUTSキャストスペシャル座談会

(左から)丈さん、布川敏和さん、山田まりやさん、つるの剛士さん、斉藤りささん、木之元亮さん、加瀬信行さん 撮影/真下裕(Studio WINDS)



◆大好きな『ダイナ』◆

木之元 僕、聞いてみたいことがあるんですよ。

布川 逆に質問するんですか(笑)?

木之元 最終回でアスカは闇の中に消えてしまって、それを観て「死んじゃったのかな?」と思った方もいたと思うんです。あのアスカの結末を見て、どう思いましたか?

——あのラストを見て、個人的にはダイナが死んでしまったとは全く思いませんでした。「アスカが死ぬわけがない」「絶対に帰ってくるんだ」と思っていた覚えがあります。

山田 じゃあ続編作れるね!

木之元 いやぁ、僕はあのラストは当時、本当に腹が立ってね。

山田 そう思っていたんだ!

木之元 どういう形でもいいから、アスカがどうなったのかを茶の間の皆さんに見せたいと思ったんですよ。

布川 『ウルトラマンサーガ』でつるちゃん帰ってきたよね。あの作品だと僕は出世して隊服を脱いで、ビシッとスーツを着ていて。

木之元 僕も出世して“アスカの日”って命名してね。

つるの 最終回でアスカは人間を超越して、「夢を信じられる限り、光はそこにある」って隊長のセリフで終わるじゃないですか。だから、僕はスーパーGUTSのみんなに来てほしいんですよ。アスカが帰ってくるんじゃなくて、アスカが行った先にスーパーGUTSが追いかけてくる。そんなドラマがあればいいなと思っているんだよね。

布川 事件というか、とんでもないことがあって助けに行くとか?

つるの そうそう。

山田 やぎさん(『ダイナ』で助監督を務めた八木毅さん)が台本書けばいいのにね。またやりたい!

 現在の『ダイナ』の話をやりたいね、みんなで。

——その日が来ることを楽しみにしています! 最後に、皆さんの人生の中で『ウルトラマンダイナ』がどのような作品か、お聞かせいただければと思います。

山田 25年の時を経た今となっては、本当に一生の宝物になりましたね。山田まりやの名前だけでなく、ミドリカワ・マイという役名もずっと覚えてもらえていることが、役者人生の中ではそうそうないことで。そんな作品と出会えたことは、今後も絶対にないと思えるくらいに貴重なことだと感じています。

 芸能界に入って41年経つんですが、『ダイナ』は今でも振り返ったら見えるくらい、自分にとって大きな存在なんですよ。おそらく『ダイナ』とナカジマは、これからもプロフィールに必ず入れたくなる名前だと思います。そのくらい役者として大きなものを占めている作品で。それが時を経ても盛り上がっていたり、またみんなが思い出してくれたり、こうやって集まったりできることが、嬉しくてたまらないです。

加瀬 僕は『ダイナ』がほぼ初めてのドラマのレギュラー出演で。終わってからもこの作品に引っ張っていただいたから、お仕事を続けてこられたところがあるのかなと。25年の間で少し距離を置いていた時期もあったんですが、時間が経って見方が少しずつ変わっていって。ここ最近は俯瞰した位置から見られるようになりました。みんなが言ったように、僕にとってもずっと心の中にあり続けている、宝物のような作品です。この先時を経て、自分の中の見方がどう変化していくのかも、楽しみにしています。

斉藤 今の私は表舞台に立つ仕事をしていないので、実は今回のイベントも最初はお断りしていたんですよ。でも、『ダイナ』を観返したときに、みんなとユミムラ・リョウという人間を作り上げた、すごく素敵な世界があったということに改めて気づいたんです。そしてふと、「アスカ・シンって変な名前だよな」と思って。だってアスカって名字よ〜それを呼び捨て(笑)

つるの そんなこと思っていたの(笑)。

斉藤 それで、みんなの役名を思い出していったら、全員言えたんですよ。本当にメンバーが好きで、今も変わらず仲良しで、それぞれの役名まで忘れていないくらい大事なら、来たほうがいいなと。

一同 (拍手)

 今度は30周年があるからね(笑)。

布川 最近の話ではないんですが、人生で辛いこととかいろいろあるじゃないですか。そういうときに家で酒でも飲みながら『ダイナ』のDVDを観ているとね、何だか元気をもらえるんです。当時は楽しく一生懸命やっていて、作品自体も勇気を与えるというテーマがあって感動的な話もあるから、自分でも勇気をもらえるんですよ。それに僕自身がウルトラマン世代で、息子がウルトラマンど真ん中な年齢のときにカッコいいお父さんの姿を見せられたことも嬉しかった。お仕事という感覚ではなく、すごく楽しくできたから、『ダイナ』で隊員にしてくださって本当に良かったなと。みんなが言うように、宝物のように大切な作品の一つですね。

木之元 同じメンバーで一年間、同じ現場で仕事をするということは、今の俳優の世界ではまずありえないことなんです。だからこそ、『ダイナ』の現場で過ごした時間はとても貴重で、まりやたちが言ったように宝物だと思っています。歳月を経た今も「『ウルトラマンダイナ』に出ていました」「一年間スーパーGUTSの隊長をやっていました」ときちんと胸を張って言える。役者としてこんな幸せ、なかなか巡り会えるものではないんですよ。こうやって当時のメンバーが全員集まれて、そのイベントに多くの方に来てもらえるなんて、こんなに幸せなことはありません。

つるの 『ウルトラマンダイナ』は客観的に見たら、数ある特撮作品の一つだと思うんですよ。でも、僕は『ダイナ』は作品が終わった後は、ドキュメンタリーだと思っていて。『ダイナ』を作るのは、終わってからがすごく大切だと考えていたんです。今も僕とアスカは一心同体、何かあったときは「アスカはこういうとき、なんて言うのかな」と想像して。アスカが僕を育てて、僕がアスカを育てている。アスカを生かすも殺すも僕次第で、僕は死ぬときまでアスカなんだと。ほかの作品にアスカとして呼ばれたときも、今のアスカがどんな経験をして、どう成長しているんだろうと常に考えて演じています。だから、こうしてみんなに会っても、『ダイナ』の続きを観ているような感覚があるんです。みんな世間を騒がせるような悪さもせずにね。

一同 (爆笑)

つるの 元気に健康な姿で揃ったことは本当に奇跡的だし、今も皆さんが応援してくださっているからこそ、またここで会えたので。今回のイベントも、『ダイナ』というドキュメンタリーの大切な1ページとして、楽しみたいと思っています。



(C)円谷プロ

文/アニメージュプラス編集部

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