• 武内駿輔さんが語る映画『バービー』、そしてケン役を通して見た「自分らしさ」(後編)
  • 武内駿輔さんが語る映画『バービー』、そしてケン役を通して見た「自分らしさ」(後編)
2023.10.24

武内駿輔さんが語る映画『バービー』、そしてケン役を通して見た「自分らしさ」(後編)

武内駿輔さん

アメリカで生まれたいわゆる「バービー人形」は、オシャレでかわいいというだけではなく、常に時代の先端を行く「女性像」を反映してきた。性別や人種を越え「You Can Be Anything(なりたい自分になれる)」というメッセージを発信するバービーは、文字通り世界中の女の子たちの憧れで在り続ける存在だと言えるだろう。
そのバービーの世界を初めて映画化し、この夏の話題作として日本では8月11日に公開された映画『バービー』だが、早くも10月25日(水)にデジタル先行販売、11月22日(水)にはデジタルレンタル/ブルーレイ・DVD発売、レンタルがそれぞれ開始される。
今回は、その日本語吹替版で、ライアン・ゴズリングが演じるケン役として出演した声優の武内駿輔さんにお話を伺ったインタビューの後編をお届けする。

前編はこちら>>>

※記事中には作品の具体的な内容に触れる部分、いわゆる「ネタバレ」が一部含まれます。ご了承ください。

>>>武内駿輔さん撮りおろし写真や作品場面カットを見る(写真7点)

◆声優を目指したきっかけは『ダークナイト』のヒース・レジャー◆

――作品の方に話を戻すと、武内さんが演じられたこのケンは、元々ライアン・ゴズリングにほぼ当て書きのような形の役だということなんですが、今の武内さんよりだいぶ年上であるライアン・ゴズリングのケンを演じられる上で、何か気をつけたことはありますか?

武内 もういい大人であるはずの人たちが、20代の若者のような格好をしたまま20代の若者のように振る舞っているっていう滑稽さのようなものも、この映画の魅力の1つかなと思いますし、そういう意味では、確かに見た目とか雰囲気は大人ではあるけれど、心の年齢で言ったらあんまり僕と変わらないのかなっていうところは、今回ライアン・ゴズリングを吹き替えるにあたって、当てやすいところではあったのかなとは思いますね。今の自分が持っている感性をそのまま素直に反映させたら、結果としてちぐはぐな、ライアン・ゴズリング演じるケンができるかなっていうのは思ったので。変におっさんっぽくしようとか、そのちぐはぐ感をこっちでコントロールしようとかは、逆にやらない方がいいのかなと。そこはある意味、意図的にやらないように、気をつける点ではありましたね。

――でもそれって結構難しいことですよね。

武内 そうですね。でも、後半になればケンの逆襲で、もうみんな歌は歌うしダンスシーンはあるしっていう風になっているじゃないですか。だから、そこはあまり強く意識しないほうがいいのかなって思いましたね。変に朴訥とやりすぎてもあまり面白くないですし。とにかくバービーのことが好きで、絶対くっついてきちゃう馬鹿なやつっていう、その本当に純粋なところをどれだけ素直に見せられるかっていうのが、結構気を付けていたポイントではあります。

――ケンは純粋すぎるがゆえに人間の社会に影響を受けてしまうといった劇中の展開がありましたけど、武内さん自身は子供の頃などにケンのように何かからすごく影響を受けてしまったみたいなことはありますか?

武内 僕はアメリカの映画とかがものすごく好きだったんですけど、スーパーヒーローの中でもバットマンが一番好きで、『ダークナイト』の映画を見てヒース・レジャーはすごいなって感銘を受けて声優になろうと思ったんですよね。だから、アメリカのカートゥーンとかハリウッド映画にはかなり影響を受けましたね。
自分の父親とか母親が観ていたものを一緒に家で観たりする中で、シュワちゃんの映画もいっぱい見たし、ジャッキー・チェンの映画もそうだし、ジャック・ニコルソンも大好きですし。そういったハリウッドスターたちが出演するアメリカの映画を観たり、アメリカの音楽を聴いたりした経験が、かなり自分の演技観とかエンタメの根幹になっているなっていうのはありますね。音楽は今でも洋楽しか聞かないし。もう典型的なアメリカかぶれなんですよね、本当に(笑)。だからケンの気持ちはやっぱりすごくわかるというか、1回ハマったらもうなんかすっと吸い寄せられるかのようにそればっかり集めちゃうみたいなところはあります。

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アニメージュプラス編集部

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