――実際に自分たちの曲がアニメのオープニング映像と合わさったときはどう感じられましたか。ぼろまる:僕はライブの休憩中にリアタイで見ていたんですけど、周りのバンドメンバーがワイワイガヤガヤしているのに、ひとり泣きそうになっていました(笑)。
yama:自分はその時台湾にいて、スタッフさんが画面を録ってリアルタイムで送ってくれて、楽曲に合わさってめちゃくちゃ綺麗な映像が流れていて最高だなと思って、感極まってました。ハッシュタグで検索すると、みんな「何このオープニング、楽曲も含めてめちゃくちゃかっこいいんだけど」という感じですごく評価してくださったので、よかったって安心しました。
――yamaさんはこれまでアニメの主題歌を数多く担当されています。特にことしは「機動戦士ガンダム 水星の魔女」のOPも担当しました。ガンダムもポケモンと同じく歴史が長く、ファンも多いビッグタイトルですが、そうした曲を手掛ける時にはプレッシャーは大きいものですか。yama:緊張感はめちゃくちゃあります。長年愛されている作品はそれだけファンがいますし、生半可な気持ちで担当したらやっぱり伝わると思うんです。そういうふうにならないように作品をちゃんと見て、自分の中に落とし込んで、楽曲に取り組むようにはしています。
でもプレッシャーはどの作品でもいつもあって、公開されるときに「何か言われるんじゃないか」「大丈夫かな、解釈は合ってたのかな」と反応にビクビクしていますね。
――特に印象に残っている作品はありますか。yama:アニメ「王様ランキング」のエンディング曲「Oz.」をやらせていただいた時ですね。放送をリアルタイムで見ていて、ボッジとカゲが会話して、カゲが「お前の味方でいたいんだ」という号泣シーンがあって、その後に自分の歌が流れたときに、「ひとりぼっちにはさせないでよ」という歌詞で始まる歌だったので、作品の感動とともに「解釈が合ってたんだ」という部分もあって泣きましたね。
――ぼろまるさんは今回がアニメの主題歌は初です。アニソンを手掛けるのはやはり特別なものでしょうか。ぼろまる:僕はもともとアニソンに憧れて音楽を始めたところもあります。ポルノグラフィティ「メリッサ」、L'Arc〜en〜Ciel「READY STEADY GO」 、COOL JOKE「UNDO」 、ASIAN KUNG-FU GENERATION「リライト」 と「鋼の錬金術師」の主題歌がみんな本当に大好きで。ずっとアニソン最高だなと思っていたし、作曲家としてもずっとアニソンをやりたいと思っていたんですけど、なかなか機会に恵まれなくて。
それがアニソンを最初にやる時に、まさか自分で歌うとは思ってなかったです。しかもポケモンで、さらにyamaさんと。だから3度泣きました(笑)。一方でポケモンという作品の重みも感じていて、相当気合いを入れて作りました。これだけやってダメだったら仕方ないと思うくらい、自分なりには出し切ったと思います。
――曲名は「ハロー」でなく、あえて「ハロ」としているのはどういう意味があるんですか。ぼろまる:ダブルミーニングで、一つはこんにちはの意味の「ハロー(Hello)」。もう一つは太陽の周りに現れる、虹のような光の輪ができる「ハロ(halo)現象」からきています。
ハロ現象って、天気が下り坂になるサインで、雨になる兆候なんですよ。綺麗な虹のホールを目指して、そこを抜けると雨が降り出してしまうこともあるかもしれない。でも、そこからまた虹の先に向かって進んでいこうという感じです。
なので、子どもたちはもちろん、日々疲れている大人にも聴いてほしいですね。昔を思い出したりできるかもしれない
yama:たしかにノスタルジックさも感じられる曲ですよね。その中で背中を押せたらいいなと思っているので、そういう人にも届いたら嬉しいです。