現場では上地君が上司？『前田建設ファンタジー営業部』公開中！小木博明＆上地雄輔対談

◆小木ロスになっちゃいました——上地

——マジンガーZの格納庫を作るという話ですが、『マジンガーZ』は原体験があったりしますか？

小木　もちろん俺はもうバリバリの見てた世代ですから。

上地　僕、多分、本当に小っちゃい頃の再放送だと思います。

小木　俺も再放送だと思うんだよなぁ。あの辺は見てましたからすっと入っていけましたね。

上地　お兄ちゃんもいたからじゃない？

小木　兄もいたからずっと見てましたね。

——ああいう秘密基地みたいなのは好きでしたか？

小木　秘密基地とかにも憧れてたし、格納庫とかも、何であんな風に出来てんだろうとか、当時はいろいろと思ってましたけどね。

——実際に秘密基地を作って遊んだりしたことは？

小木　それはもう作りますよ。公園で作ったりしましたよ。

上地　公園とかで基地作りましたよ。

小木　そ、ウチの近くにね、防空壕みたいなのがあってちょうどそういう所に入ったりしてましたよ。

上地　うわ、やった。

——アサガワのような上司がいたらどうですか？

上地　こんな上司欲しいですよ、俺。

小木　まぁいい上司だよね、あれは。ホント思うよ。俺もいい上司だなと思いながら…。

上地　こんなふざけた上司（笑）。撮影が終わってからもたまに「小木ロスです」ってLINEを送るくらい、小木ロスになっちゃいました。

小木　「小木ロスです」っていうから、じゃあご飯行こっかって。

上地　僕、今年お正月に実家帰ったときも小木さんの面白さを親戚一同にコンコンと話してる2020年でした。

小木　あら、ありがたい。

上地　俺は何で今まで気付かなかったんだと。

小木　確かに、テレビじゃ伝わんないからね、俺の良さはね〜。

上地　観て欲しいですね、小木さんの面白さ！　あと、ノーカットで観て欲しいですね。メイキング入れて。メチャクチャだから、この人（笑）。

小木　メイキング、酷いもんだよねぇ。

上地　面白いっす（笑）。

——具体的なエピソードを教えて下さい。

上地　カット掛かってないのに、自分で言えた瞬間に、本番にも関わらず「よし！」とか言って、自分で自分にOK出して、納得しちゃってるんですよ（笑）。その時こっちは「何言ってるの？」って思う
から、その瞬間表情とか使われたりしたら恐いじゃないですか。好き放題だから、この人（笑）。

小木　間違えてもそのまま行きますしね、もう勢いで。

上地　ダメでしょう（笑）。俺、笑っちゃってるし、何でここで止めようとしないの？　こっちこんだけ爆笑してるのにって。

小木　それでも行きますからね、こっちは。

上地　ホント、猛牛です。

——前田建設さんのような会社、どう思われますか？

小木　（実際の前田建設さんのオフィスビル）現場で撮影させていただいてますから、いいところですよねぇ。

上地　小木さんがやった役の方（岩坂照之）もいらっしゃって。毎日ずっと来て下さって、いつも笑顔で話しかけてくれて。

小木　お話聞かせていただいて。

上地　脚本の方の上田（誠）さんもいらっしゃって。上田さんとの挨拶のとき小木さんの距離感がちょっと……。

小木　いや、上田さんは、前にコント番組（『雨天中止ナイン』オギ役／2014年テレビ東京で放送）を1クール一緒にやらせていただいたことがあるんですよ。ヨーロッパ企画の人たちと。今回一緒に出ている本多（力）くんたちとかと一緒にね。その時に一緒にやった脚本家の人ですよ。でもその時から2〜3年経ってるんですよね、ちょっと痩せてたからわかんなくて。すんごいお世話になった方です。その後、すぐ言いに行ったよ、「上田さん、すみません」って、全然気付いてなかったこと、素直にちゃんと謝りに行きました。

——最後に見所をお願いします。

小木　見所はね、もうね、上地くんですよ。

上地　ウソつけ（笑）！

小木　何だろうな〜、俺、好きなんだよなぁ、町田（啓太）くんとね、岸井ゆきのちゃんのねぇ、あの辺のシーン好きなんだよ。あっちの方なんてまったく知らなかったから、俺。
あとね、六角（精児）さんがいると締まりますね。

上地　締まりますね。

小木　あの辺の芝居、俺、好きだなぁと思って、六角さん。

上地　小木さんも良かったよ、大分。

小木　いや、俺は〜ちょっとアレだったなぁ。一番観て欲しいのは会議室、俺ら5人がいる会議室での会話というかドタバタ劇。やっぱりあそこを楽しんで欲しいですね。見所というか、あそこはホント、皆楽しんでるんで、観て欲しいです。

上地　皆一人ずつキャラクターがすごくハッキリしてて、個性が溢れ出しているというか、だから観てて本当に飽きない。これ物語だけ断片的に言ってしまうと、特に何にも起きてないじゃないですか。だけどすごく感動するし、ちょっと泣けて来ちゃう。で、小さい頃をちょっと思い出して……いまだに自分たちの中に残っている、男の子も女の子も、見えない敵とアチョアチョーと戦ったり、秘密基地でスイッチ作ってウィーンとかやって目に見えない何かと戦ったり、おままごとしたりする幼少期ってきっとあると思うんですけど、そこのロマンを大人達が改めて本当に追求して、意味がなかったかもしれないけどそれが後になって意味になったっていう本当にあった実話なので、すごくロマンがあるなと思いながら僕は作品を作っていました。だから仕上がりを観たときに、一人一人の人間的なパワーみたいなものを改めて感じて、すごく素敵な作品だなって思いました。

写真撮影／真下裕（Studio WINDS）