• 【海ノ民話】アニメを通して語り継ぐ「日本人と海との関わり」
  • 【海ノ民話】アニメを通して語り継ぐ「日本人と海との関わり」
2024.04.15

【海ノ民話】アニメを通して語り継ぐ「日本人と海との関わり」

▲(左から)勝木友香さん、久保華誉さん、海野光行氏、永井紗耶子さん、加納さん。



冒頭では海野氏より、全国に伝わる民話は約2000あると言われており、そのうちの約2割が海にまつわるものだが、資料が散逸したり語り部が減ったことによってその存続が危ぶまれる中、受け継がれてきた「海ノ民話」を次世代へと継承することがプロジェクトの主眼であるとの説明があった。

続いて、パネリストそれぞれが印象に残った作品をセレクト。永井さんは「輪郭線が淡くて蛇たちの動きも可愛らしい」と『虻が島の大蛇』(富山県 氷見市/2022年度)、「螺鈿のような幻想的な絵柄で統一された芸術的作品」と『海の姫宮の旅』(山口県 岩国市/2022年度)の2作品を挙げていた。


▲『虻が島の大蛇』(富山県 氷見市/2022年度)

▲『海の姫宮の旅』(山口県 岩国市/2022年度)

『ゼンパはん』(徳島県 小松島市/2021年度)を選んだ久保さんは「海坊主と主人公のゼンパはんとの問答が昔話らしい語り口で楽しかった」とその理由を語った。

▲『ゼンパはん』(徳島県 小松島市/2021年度)

加納さんが選んだのは『お屋敷になったクジラ』(和歌山県 串本町/2020年度)。「捕ったクジラが木材になるという、昔話らしい飛躍があるのが面白い」と芸人ならではの視点を披露した。

▲『お屋敷になったクジラ』(和歌山県 串本町/2020年度)

また、司会の勝木さんも気になった作品を2つピックアップ。『おたるがした』(愛媛県 松山市/2019年度)には「どんな境遇に陥っても人間には立ち上がる力があるということが感じられる」と、民話から得られる「学び」に注目していた。さらに、『海に沈んだ鬼』(高知県 中土佐町/2023年度)については、「自然の脅威と人間の無力さが感じられ、人間を救うために身を投げ出す鬼の自己犠牲の精神にも感銘を受けた」と語った。

▲『おたるがした』(愛媛県 松山市/2019年度)

▲『海に沈んだ鬼』(高知県 中土佐町/2023年度)

さらに、実際に会場で『神割り岩』(宮城県 南三陸町/2023年度)の上映も行われた。

▲『神割り岩』(宮城県 南三陸町/2023年度)

(C)2018-2023 一般社団法人日本昔ばなし協会

アニメージュプラス編集部

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