• 【海ノ民話】アニメを通して語り継ぐ「日本人と海との関わり」
  • 【海ノ民話】アニメを通して語り継ぐ「日本人と海との関わり」
2024.04.15

【海ノ民話】アニメを通して語り継ぐ「日本人と海との関わり」

▲(左から)勝木友香さん、久保華誉さん、海野光行氏、永井紗耶子さん、加納さん。



多岐にわたるテーマについて小説家、芸人、民話研究者というそれぞれの視点からの鋭い意見が次々と飛び出したシンポジウムは意義深いものとなった。2018年にスタートした「海ノ民話のまちプロジェクト」は今年で7年目を迎える。これまでに制作されたアニメーションは67作品、ほとんどの都道府県をカバーしており、興味深いのは長野県や山梨県など内陸で「海がない」県にも「海ノ民話」は伝わっているのだ。それはつまり、日本人にとって海からの恵みがどれだけ重要なものであったかということを物語っている。

▲久保さんは自身の研究テーマでもある、グリム童話と日本の昔話との比較研究からの視点を披露した。スクリーンに映し出されているのは明治時代の雑誌に掲載された『白雪姫』。7人のこびとが「一寸法師」と書かれるなど、日本風に翻案されている。

それはまた、日本人の心の奥底には共有されるひとつのルーツとして「海」というものが存在している、と言い換えることもできるだろう。そうした伝承をアニメーションという形で語り直し、また各地の名産品とのコラボなどで文化振興や町おこしなどにもつながっていく「海ノ民話」には、まだまだ大きなポテンシャルが秘められている。
今回はシンポジウムの中で話題に上ったいくつかの作品を場面写真とともに紹介したが、これ以外にも数多くの魅力的な作品が揃っているので、興味を持った方はぜひ観てほしい。

◆「海ノ民話のまちプロジェクト」
オフィシャルサイト:https://uminominwa.jp/

YouTubeチャンネル:https://www.youtube.com/channel/UCi0_5K6G1yYKYgBL9AFjeGQ

(C)2018-2023 一般社団法人日本昔ばなし協会

アニメージュプラス編集部

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