• 【内田雄馬×なとり対談】『WIND BREAKER』と「絶対零度」の魅力!
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2024.05.22

【内田雄馬×なとり対談】『WIND BREAKER』と「絶対零度」の魅力!

なとり「絶対零度」配信ジャケット


――絶対零度も燃やし尽くすような桜の熱さは、演じながら感じますか?

内田:そうですね。桜が登場した時のケンカは、ある種の自己表現としての、自分が自分であるためのケンカなので、当初は周りに対してすごく冷めた部分があったと僕も思いました。そうじゃないと、自分が傷ついてしまうから。エネルギーはすごくあるんだけど、それを誰かのために使うことなく生きてきてしまったのが桜で、そのエネルギーの使い方は、物語が進むにつれて変わっていきます。風鈴のためにとか、誰かのためを思ってとか、それによってケンカの理由も変わっていきます。だから最初の冷たさは、どんどん熱さになっていく、そんな気がしています。でも実際に、街の人を守るためとなったら、心を決めて戦うわけで。そういう強さを持っているキャラクターばかり出てくる作品なので、まさしくこの曲だなって思いました。

なとり:僕が思っていたことを、全部言語化してくださってありがとうございます(笑)。エネルギーの塊を持っているけど、バイオレンスなことでしか自分を表現できなかった桜。僕もバイオレンスではないけど、割とそういう面を持っていて、自己表現を音楽にしか投影できなかったから、桜にはめちゃくちゃシンパシーを感じました。それこそ桜になりきって作りました。それに『WIND BREAKER』の絵はスタイリッシュだし迫力もあるし、とても創作意欲をかき立てられるものなんです。だから絵を横目に見ながら制作したし。セリフにインスパイアを受けたところもあって、桜が初めて防風鈴のメンバーと会ったとき、「めちゃくちゃかっこいいじゃねぇか!!」と言って殴りに行くんですけど、「こいつは何て格好いいことを言っているんだ」と思って、歌詞もすごく意識しました。

なとり:だから第1話とか、桜がどんな声でそのセリフを言うのか、めちゃめちゃ楽しみです。

内田:ドキドキしてきた(笑)。でも、僕もやり切りましたし、映像もすごく丁寧にしっかりと、『WIND BREAKER』の世界を作り上げています。楽しみにしていてください。

――オープニングの映像もご覧になって、いかがでしたか?

内田:すごく良かったです!

なとり:僕自身アニメのタイアップが初めてなので、「アニメの映像が付いている!」と思って感動しました。内田さんと一緒に拝見させていただいたこともすごく光栄でしたし、もしひとりで見ていたら泣いちゃっていたと思います。

内田:(笑)。でも本当に良いオープニング映像だと思います。『WIND BREAKER』は絵の作りが本当に丁寧で、みんながいいものを作ろうとしている気持ちが伝わる座組です。『WIND BREAKER』という面白い作品を、TVアニメでもしっかり届けようという気持ちが、オープニング映像からも伝わってきます。

なとり:青いトマトが瞬間的に熟れて赤くなるシーンがあって、そこが「絶対零度」から熱く燃えるところと重なって、「秀逸だ!」って思いました。『WIND BREAKER』に出てくる細かいオブジェクトが活かされていて、オムライスが出てきたときに内田さんが「美味そう!」って(笑)。

内田:あのオムライスの出来がすごく良いですよね(笑)。それに、音と絵のハメ具合も、もともと曲のサビが入るところはテンション上がるなと思っていたけど、そこにバトルシーンの映像が付いて、とても格好良かったです。

――でも、なとりさんがこれまで出してきた曲はR&Bとかしっとりした感じが多くて、こういう疾走感のあるロックはありませんでした。そういう意味では、ファンは今回の曲を聴いて驚くかもしれませんね。

なとり:確かにそうかもしれません。でも、僕のルーツは、こういう疾走感のあるロックなので、こんな曲も作っていたんです。

内田:そうなんですね。

なとり:はい。でも気づいたら、R&Bの曲ばかりが広まって注目されてしまっていて。だからずっと、今回みたいな系譜の曲を作りたいと思っていて、そんなところに『WIND BREAKER』のお話が来て。『WIND BREAKER』はR&Bとかではなく、疾走感があって「ウワ~!」って叫ぶような曲が絶対合うと思ったから、今回挑戦させていただきました。ロックだけれど、“R&Bのなとり”が好きな人の心もつかめる曲ができた自信があります。

アニメージュプラス編集部

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